TOYO TIRE・PROXES T1R


 タイヤ選びって、クルマにこだわりのある人にはなかなか難しい問題ですね。「安けりゃなんでもOK!」という人ならラクですけど、少なくともレガシィのユーザーではそういう人は少数派ではないかと思います。高い買い物であると同時に、クルマの性能に直結する部分なので、購入に際して私もいろいろと情報を集めました。

 購入候補としてあがったのは、ダンロップのル・マンLM703、ヨコハマのアドバンスポーツ、ミシュランのパイロット・プレセダ・PP2などです。ル・マンは世界初の特殊吸音スポンジ搭載で、静かさと乗り心地のよさが売りですが、ショップから「レガシィのターボに付けるとなると、グリップがちょっと物足りないかもね〜。」と言われて却下。アドバンスポーツはノーマルタイヤとよく似たコンセプトのタイヤですが、値段が高くて却下w ミシュランのPP2は値段もタイヤのコンセプトもよかったのですが、見積もりを 取った時点で215/45R18サイズが納期未定と言われてしまい却下。。。

 サイズが225/40R18だと、選択肢がもう少し増えるのですが・・・ 各タイヤメーカーのカタログとにらめっこしながら、ふと目に入った のが今回購入したトーヨータイヤのプロクセスT1Rです。ネットでこのタイヤのユーザーインプレを調べてみたら、意外なほど高評価 を得ています。さらに、リンク集にあるショップ「TNガッツ」でも、イチオシのタイヤとして紹介されていました。う〜ん、そこまで いいタイヤなら、こりゃ自分で試してみるしかない! となった次第です(`・ω・´)シャキーン


写真撮影のため、クルマより取り外しました。ある程度走行した後なので、全くの新品状態では ないです。

購入価格は、昔から馴染みのタイヤショップでの特別価格なので、ここではヒミツです(笑)


トレッドパターンは、かなり大胆なV字デザインを採用しており、いかにもスポーティーな タイヤ! という印象です。雨の日の排水性能もよさそうですね。

ショルダー部分のブロックが比較的大きくなっているのは、コーナリング性能の向上を 狙っているからでしょうか?


サイズはノーマルキープの215/45ZR18です。225/40ZR18にしなかったのは、こちらのサイズにすると タイヤ外径が小さくなり、更に車高を落とさないとタイヤとフェンダーの隙間がマヌケに開いてしまうから・・・です。

さらに、そのタイヤが出せる最高速度を示す速度記号が、このタイヤではなんと「Y」!!  タイヤに詳しい人ならご存知でしょうが、 Yといえばですね、300kmまでOKと いうことです。(ノーマルタイヤはW=270km) 実際にそんな速度で走ることはないですが、なにげにすごく高性能な タイヤなんですね〜。 


クルマに装着した状態です。

なんだかクルマの印象が、ガラリと変わった気がするのは私だけでしょうか?( ´_つ`)

バンパーに、撮影中の私が写りこんでしまってます(笑)



[インプレッション]
 最初に断っておきますが、以下のインプレッションはあくまでノーマルタイヤと比較してのものであり、色々なタイヤを試した上でのインプレッションではないことをご理解ください。

 まず乗り心地ですが、交換を終えショップから道路へ出る際のわずかな段差を乗り越えた時点で、「明らかに違う!」という くらいに良くなりました。普段走る道をしばらく試走してみても、これまで路面のギャップで「ガツン!」ときていたのが、大幅に緩和されました。45扁平の18インチなので、当たり前ながら「ふわんふわん」な乗り味ではないですが、とにかくノーマルとは雲泥の差です。(これは、A型のノーマルタイヤのサイドウォールが相当ハードな設定のためですね。B型以降は、さすがにユーザーから不評だったので、ソフト傾向になってるようです。)

 ロードノイズもこれだけ大胆なトレッドパターンの割には、かなり静かな方ではないかと思います。スポーツ指向のタイヤ の場合、「ゴーッ」というパターンノイズが大きい傾向にありますが、そういった音もほとんどしません。ヘタすると、ノーマルタイヤより静かかもしれない・・・

 グリップはドライ・ウェットともに、重すぎず軽すぎない適度なグリップ感があります。サーキットレベルでのグリップに関しては、そういうステージで走らない私にはわかりませんが、一般的な使い方をするレガシィユーザーなら十分満足ができるレベルにあると 思います。相当激しく雨が降っている日に高速道路を走る機会がありましたが、かなり安心して走ることができました。

 ライフは長期使用しないと不明ですが、タイヤ自体がもともとハイパワー車に装着されることを前提に設計されていそうなので、 特別問題は無いと思われます。

 欠点はないのか? とツッコミが入りそうですが、強いて挙げるなら高速道路を走るくらいのスピードレンジでの、ステアリングセンター付近での落ち着き感はノーマルタイヤと比べて、やや劣るように感じますが極端に悪いというレベルではありません。

 なんだかんだで、性能のバランスが非常によくとれたタイヤ、というのが総評です。あらゆるステージで高い走行性能を要求されるレガシィにはピッタリで、純正採用してもいいんじゃないの? というくらいに、個人的には好印象です。回転方向に指定があるタイヤなので、左右のローテーションこそできませんが、コレは・・・そんなに大きなマイナス点ではないでしょう。失礼ながらトーヨータイヤはブランド力で、他メーカーに一歩譲るところがあるのが否めませんが、「名より実をとる」という方にはいいタイヤだと思います!